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抗うつ薬の説明

抗うつ薬は脳の中の物質に変化を与えて、元気をだしてくれる薬です。と言っても、健康な人ががっかりしたからと抗うつ薬を服んでもせいぜい眠くなるだけで効果はありません。うつ状態といって精神科医から見て明らかに精神科的病気によって気が晴れず元気が出ない状態のときのみ有効です。

抗うつ薬を服用する時に大事なポイントとして副作用(以下に具体的に紹介します)は服用し始めたときから出るが、実際の効き目は服み始めてから1から2週間経たないと出てこないことがよくある点です。それまで待てずに、眠気やだるさしか出ないとすぐに服薬をやめてしまう人もいますが、主治医の先生に相談してからにするべきでしょう。よくなるチャンスを逃しては損です。

副作用について説明します。大きくまとめると

  • 不愉快な副作用は多いが、危険な副作用は普通考えにくい。
  • 副作用の軽い薬は効き目も軽く、効き目の強い薬は不愉快な副作用が出やすい。

傾向にあります。

目立つ副作用としては「自律神経性」の副作用があります。これは

  1. 口渇(こうかつ):唾液(だえき=つば)のでかたを抑えることが時々あり、口が渇きます。必要なら、水やお茶を飲んだり、飴で口をうるおすようにして下さい。うがいするだけでも十分に効果があります。甘い清涼飲料水類はカロリーの取りすぎになったり、虫歯の原因になるので避けて下さい。
  2. 便秘:女性の方はもともと便秘がちな方も多いので目立ちやすいようです。適切な下剤を差し上げますので、ご希望下さい。
  3. 立ちくらみ:敏感な体質の方は立ちくらみが生じることが時にあります。つらい時には、緩和する薬がありますので、ご希望下さい。
  4. 排尿困難:尿(おしっこ)が出るまでに妙に時間がかかるようになる症状です。年輩の男性にでやすいようです。緩和する薬もありますので、御相談下さい。

などが出やすいようです。

他に眠気やふらつきが出る人もいます。

また、個人の体質の差による面が大きいようですが、錐体外路性の副作用といって、手の振るえが出る人が時々いらっしゃいますが、あまりひどくはならないことがほとんどです。緩和する薬がありますので御相談下さい。

イラスト:抗うつ薬の副作用のイメージ

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