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第2回 手すりのはなし

イラスト:リハセン講座2

手すりにはいくつかの種類があります

人間が身体全体を動かす方法には起居と移動という2つがあります。起居とは身体を垂直方向に動かすことで、立つ、座る、上る、降りるなどが含まれます。移動とは身体を水平に動かすことで、歩く、走るなどが含まれます。

手すりは身体全体を動かすのを助けるものですが、起居と移動を援助する場合で使われる種類が異なります。

横手すり

水平に設置されるもので、主に移動の時に使われます。廊下、室内、脱衣所などで見ることができます。

縦手すり

垂直に設置されるもので、主に起居の時に使われます。トイレ・風呂・段差・階段などでよく見ることができます。縦手すりの変形にはL字型手すりがあります。

手すりの位置を検討しましょう

廊下や階段に手すりをつけるとき、高さは床から75センチメートルから85センチメートルの範囲が標準とされています。これはおおよその目安になりますが、この高さは人によって微妙に異なります。手すりをつかんで身体を支える手の肘が軽く曲がる位が丁度いいようです。体重を支えやすいしあまり無理のない姿勢となります。ですから、あくまでも本人に合わせて取り付けることが重要です。

トイレや風呂の場合は、移動だけでなく起居を楽に行うことが重要な役割になります。トイレや風呂の構造、本人が手すりを使って行おうとしている動作をよく考える必要があります。使う本人が実際に動作をして、確認してから取り付け位置を決めることが大切です。

脳卒中で左片麻痺になったとしますと、トイレの手すりは便器に座ったときに障害のない側、すなわち右側に作ると使いやすくなるのが普通です。

イラスト:入浴の様子

手すりの形にも目を向けましょう

手すりは、握りやすい形にします。丸い形の手すりは、トイレ、風呂、階段などに多く使われます。平らな形の手すりは、身体をあずけて使う場合で、廊下などに使われることが多いようです。

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