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リハセンだより第25号(2004年10月発行)

リハセンの病院機能評価される!

リハセンは2004年6月から開設8年目に突入致しました。この間、県立病院として秋田県のリハビリ医療、精神医療、痴呆医療の中核医療機関になろうと頑張って参りました。未だ不十分な点もありますが、10年目までには県民の期待に充分応えられる病院にするという念願を開設時点から持ち続けております。リハセンを受診された沢山の患者さん、変わらず応援して下さる地元の皆様の励ましを力とすれば、必ず実現できる課題であると確信しております。

この度、リハセンは一般病床と精神病床を持つ複合病院という分野で日本医療機能評価機構の病院機能評価を受けました。その結果、機構の定める認定基準を達成していると認定されました。病院機能評価とは病院の様々の機能を評価することを指し、病院を発展させるためにそれぞれの病院が常日頃行っていることであります。最近、拡大する医療費、医療事故の多発などから国民の医療への不安・不信が増大しています。そのような状況に端を発し、病院機能評価をその病院関係者が行うだけでなく、病院関係者以外の第三者による評価が推奨され、その評価方法が徐々に広がってきています。日本医療機能評価機構は病院の第三者評価機関の1つで、現在日本で最も権威がある組織です。

日本医機能療評価機構によって評価された病院機能は、組織運営と地域での役割、患者の安全と権利、診療や看護の質、病院管理運営などの領域でした。病院がどのような考えで医療を行っているか、診療や看護の質は大丈夫か、病院の組織は管理運営のために十分機能しているか、などが検討されました。診療や看護の質では、私達の専門領域であるリハビリ医療や精神医療も対象に含まれていました。今回の評価では、そのいずれについても適切であると認定された訳であります。

リハセンが目標としてきたことは、質の高い医療を少しでも多くの県民に提供し、患者さんお一人お一人の権利と安全を守り、快適な療養サービスを進めることであります。その前提として、病気だけを見るのではなくそれを背負って苦悩する患者さんと真っ正面から向き合うこと、そのために患者さんの立場を徹底的に尊重し、同時に医療従事者としての自分を鍛え続ける姿勢が必要であると考えています。今回の認定により、このような私たちの目指してきたことが大筋で支持されたと考えております。これを大きな励みにするとともに、患者さんに安心していただく医療情報として利用して頂くつもりです。今回の認定を機会にリハセン充実に向けて一層努力する所存でありますので、よろしくご支援ご鞭撻下さるようお願い申し上げます。

写真:病院機能評価の認定証

(センター所長:千田 富義)

ネイチャーウオッチングinリハセン(リハセンで見かける自然その5)

写真:カンナ

4病棟に向かう途中、中庭に目を向けると大きな葉のついた赤や黄色の花がひときわ目立っています。「あれは何という花ですか?」と度々尋ねられることがありましたが、私もしばらくその花の名前が分かりませんでした。ある時、花に詳しい方に尋ねたところ、「カンナ」という花であることが分かりました。

カンナは春に植え、夏に咲く花で、7月頃から10月頃まで楽しめるそうですが、原産地は熱帯や亜熱帯の地方で寒さには弱いようです。朝晩すっかり冷えるようになった現在でも元気に咲いていますが、このリハセンだよりが皆様のお手元に届く頃にはちょっと寂しい中庭になっているかもしれません。

2004年度リハセン納涼祭

恒例のリハセン納涼祭が8月19日に行われました。台風の影響で前日から雨が降っていましたが、当日は午後から日射しが強く、まさに納涼祭日和となりました。

ゲームコーナーや、出店、カラオケ大会など、短い時間ではありましたが楽しい一時を過ごすことができました。

写真:2004年度リハセン納涼祭

【シリーズ:検査データその2 】『検査データにおよぼす溶血の影響』

正常人の血清ヘモグロビン濃度は1ミリグラム・パー・デシリットル以下であり、肉眼的に血清中に溶血を検出できるのは30ミリグラム・パー・デシリットルから50ミリグラム・パー・デシリットル以上です。血液の35パーセントから50パーセントは赤血球からなっています。グルコース、総コレステロール、尿素のように血球中と血漿にほぼ同濃度に存在するものは溶血の影響を受けないことになります。

血球中の濃度が血漿中の濃度より高いK(23倍)、LDH(200倍)、AST(80倍)ALT(15倍)、ACP(67倍)などは溶血によりデータが高値になります。血球中の濃度が血漿中の濃度より低いNa(0.1倍)、CI(0.5倍)、Ca(0.1倍)CK(0)、ALP(0.2倍)などは溶血しても参考値として利用できます。

溶血していない検体で検査を実施することが基本です。特に血清Kは生命を維持するための重要な検査のひとつでもあることから、検体の扱いには注意が必要となります。

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