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リハセンだより第40号(2008年7月発行)

リハセンホームページが新しく

広報委員会委員長:佐山 一郎

インターネット利用が急速に普及しました。今や自分に必要な情報をいち早く探す手段として、ネットを利用するのが最も有効な手段の1つとなっています。一方、病気や障害のために社会生活が困難となった時、患者さんとその御家族は迅速かつ適切に必要な医療情報を集めなければなりません。限られた医療資源を有効に利用するため、医療を提供できる病院などの情報を得ることも、ますます大切になっています。

このような社会背景や厚生労働者が積極的に病院情報の開示を求めていることもあって、病院や施設が独自に開設するインターネットホームページは大切な医療機能・病院情報の1つ、「病院の顔・窓口」として、どこの施設・病院でも開設されるようになりました。

リハセンホームページは、センター開設3年目の1999年、当時の事務局スタッフが中心となり立ち上ったのが最初です。その後、スタッフ異動などで一時消滅しかけ、2002年にリニューアルされました。沢山の方のアクセスがあり、「ご質問・ご感想」へホームページの本来的機能ではない診療情報の提供を求めるメールもしばしばあって、その都度なんとか対応していた次第です。

病院ホームページの位置づけや機能が社会状況に並行して変化してゆくにつれて、ホームページの維持・管理が困難となりました。残念ながらその後は一時「リハセンホームページ」は休眠状態とならざるを得ませんでした。

写真:リハセンホームページ

最近になって、とみに「リハセンホームページ」リピーターやリハセン情報をネットを通じて求める方々から、おしかりや励ましの声を再三いただくようになりました。財政的に厳しい状況ながら、昨年度(2007年)、ようやくホームページ運用に予算措置が講じられるようになりました。これに合わせて院内にホームページ運用を含む、広報委員会も設置されました。センタースタッフが、「自分たち職場のホームページとして、リハセンホームページを育てよう」と意思統一し、院内情報交換の場として、院内ウエッブも同時に立ち上がりました。

リニューアルした「リハセンホームページ」は、本年になってようやく内容的にも新鮮さを出し、ニュースなどの速報性ある記事を掲載できるようになりました。

是非一度「リハセンホームページ」を御覧になってご意見・ご感想をいただければ幸いです。

心の健康コーナー:第4話『心の風邪:うつ病』

その4:引き金になりやすい出来事

うつ病が始まるとき、特にきっかけとなる事件が見あたらないことも実際は多いと思います。しかし一方、引き金となる事件があることは時々あります。ここでは、代表的なものをいくつか挙げましょう。

  • 昇進:
    昇進うつ病という言葉があるほどで、昇進がうつ病のきっかけになる場合があります。県庁のような組織では気を付けるべきでしょう。
  • 退職:
    これはわかりやすいと思います。退職するということは経済的基盤の脆弱化、社会的立場の喪失、職場関連の友人との別離などいろいろなものを同時に失う経験です。
  • 新築、転居:
    これは主婦の立場の人に多いようです。主婦の人にとっては、生活の中心の家屋が変わり、近所づきあい、近隣の環境が変わることは大きな意味を持ちます。それに適応するために大きなエネルギーを消費してしまう人もいます。
  • 子供の結婚:
    めでたい事ですが、一面では愛する子供たちと離れることにもなります。女性にとって、母としての立場から離れることはつらく寂しい経験になりがちです。母としての立場を失い、生きがいを失ったと感じることは珍しい事ではありません。
  • 配偶者との死別:
    老人の場合、配偶者と死別すると自殺率が男性で約3.5倍、女性で1.3倍になるといわれます。人生をともに過ごしてきたパートナーを失うことが苦痛なのは当然なことでしょう。なお、このような立場の人に「早く、気持ちを切り替えて」などと励ますのは余計本人を苦しませることが多いようです。「ゆっくりと考えてあげましょう。しかし、身体が弱らないように食事と睡眠には気をつけましょう」などの慰めのほうが適切なことがおおいようです。昇進や子供の結婚などの一般におめでたいとされることがきっかけとなるというのは少し奇妙な感じがするでしょうが、いずれも、
  • 今までの生活の枠組み・パターンが変わったり、責任が重くなる
  • 新しい条件へなじむのにエネルギーを必要とする
  • 愛する者と引き離される

などの条件にあり、寂しさや疲れを誘う状況であろうと考えると納得できるようにも思います。皆様のご意見はいかがでしょうか。

副所長:小畑 信彦

2008年度リハセン行事予定

  • 納涼祭:9月4日(木曜日)午後1時から午後3時
  • 運動会:10月23日(木曜日)午後1時30分から午後4時
  • クリスマス会:12月18日(木曜日)午後1時から午後4時

詳細は決まりしだい、ホームページ、リハセンだよりでご案内いたします。
どなたでも参加できますので、お気軽にどうぞ!

家族会の紹介

高次脳機能障害家族会:ぶりっ子

高次脳機能障害とは、事故や病気で脳に損傷を受け、新しいことを覚えられない(記憶障害)、物事に集中できない(注意障害)、仕事や家事を計画を立てて効率的にできない(遂行機能障害)などの障害を抱え、生活に支障を来たすことをいいます。外見からはわかりにくい障害のため周囲から誤解を受けやすく、社会復帰が困難な状況に置かれています。

また身体の障害が軽症の場合、身体障害者とも認められないことが多く、医療・福祉制度の狭間におかれ、社会で孤立してしまっている状況もあります。

近年、マスコミ等で高次脳機能障害が取り上げられることも増え、このような高次脳機能障害の家族会が全国各地で組織されてきています。

昨年11月にルポールみずほで開催された高次脳機能障害講演会でも秋田県の当事者や家族からも、家族会の設立を望む声が多く聞かれました。そこで、当センター、リハビリテーション科長下村辰雄医師の呼びかけで設立の運びとなりました。

現在18家族が会員として参加し、今後の活動について話し合われています。

秋田さきがけ新報に高次脳機能障害や家族会に関する記事が2008年5月5日に掲載されました。

2006年の障害者自立支援法施行に伴い、県は同年度から高次脳機能障害支援普及事業を進め、市町村や保健所の担当者らを対象にした研修会を実施。本年度は県内患者数の把握などの実態調査に乗り出す。来年度をめどに、相談支援や関係機関との連絡調整などを行う支援拠点機関を選定する見込みだが、まだ患者や家族へのサポート体制は十分に整っていない。

工藤会長は「行政には就労支援や、高次脳機能障害がどんな障害か周知してもらうことなどを期待したい」と話す一方、家族会の今後に関して「障害があるのが恥ずかしく、隠す傾向があるようだが意識を変えて参加してみてほしい。活動は少しずつ充実させていきたい」としている。

高次脳機能障害に関する問い合わせは秋田県立リハビリテーション・精神医療センター相談室まで。

後期高齢者医療について

今年4月から「後期高齢者医療制度」が始まりました。

75歳(一定の障害があると認定された方は65歳)以上の方は全て、後期高齢者医療制度の被保険者となります。

国民健康保険等の被保険者だった人はもちろん、健康保険組合や船員保険、共済組合の被扶養者だった人も後期高齢者医療制度の被保険者となります。

  • 保険料
    保険料は、所得に応じて負担する所得割と、被保険者全員が等しく負担する均等割との合計額になりますが、所得の低い方は保険料が軽減されます。また、社会保険等の扶養になっている方は、2008年9月までの半年間保険料の徴収がなく、2008年10月から2009年3月までの半年間、均等割額の20分の1を納めます。2008年10月以降に加入した方は、均等割額の20分の1の額を月割りした金額を納めます。
  • 保険料納付方法
    保険料の納付方法ですが、原則として年金から天引きされます。ただし、年金額が年額18万円未満の方や、介護保険料と後期高齢者医療保険料を合わせた額が年金額の2分の1を超える方については、年金からの天引きは行われず、納付書や口座振替等により、市町村へ個別に納付することになります。
  • 医療の給付
    医療費等、これまでの老人保健制度と同様の給付が受けられます。病気やケガで医療機関にかかった時の自己負担は1割(現役並みの所得がある方は3割)です。

不明な点がございましたら、医療相談室へ御相談ください。

入院患者さん向けライブラリー(図書コーナー)ができました。

写真:入院患者さん向けライブラリー

リハセン内の旧・精神保健センター入口のコーナーをお借りして、入院患者さん向けのライブラリー(図書コーナー)ができました。図書はセンター職員の寄贈によるもので、未だ十分ではありませんが、マンガを含む娯楽書、医学関係図書など、様々です。ゆったりとくつろげるコーナーです。是非ご利用ください。なお、図書借用をご希望の方は1週間を目安に可能です。備え付けのノートに病棟とお名前を記入され、御利用ください。なお今後徐々に充実していきたい思っています。乞う!ご期待!

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