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大地震と日本人(2011年3月掲載)

2011年3月

今回は2011年3月11日に起きた東北関東大震災について考えたことを書きます。今回の大地震、それによる大津波、福島の原発事故は、戦後初めての「国難」と言えましょう。原発事故はさておき、大地震そのものは大自然による日本国民への大きな試練となるでしょう。地震前の少子高齢化社会、産業の空洞化、政治の混迷などが重なる日本の閉塞状況の中で、今回生じた大地震は想像を超える人的(この原稿を書いている3月24日時点では死者、行方不明者合わせて2万4千人余)、物的被害を日本国民へあたえました。今後は特に発電力の低下の問題が、数年単位で長く日本全体を苦しめるでしょう。

一方、災害への対応は迅速で的確であり、阪神大震災の教訓が生かされていると感じました。東北自動車道の一般車乗り入れ規制はやや厳しすぎた印象ですが、迅速な自衛隊の投入など安心感のある展開でした。また、一過性に生じた燃料不足に対してもガソリンスタンドへ秩序を保ちながら給油を待つ住民の姿は、国民としての成熟度の高さを表すものでしょう。復旧に対しての組織的で効率的な整然とした取り組みは普段見落とされがちな日本人の実力を再認識させるものです。

震災直後の生命維持の時期、現在の生活回復の時期を過ぎて、震災後、1ヶ月を過ぎる頃から、亡くなった方への哀悼の気持ちと並行して、復興への動きが本格化されるでしょう。そこからは、おそらく、今回こうむった損害の中でも電力事情の悪化が強く影響して、長い、数年単位の経済的苦境が続きそうです。

しかし、今日、我々日本人が日本人の実力を再認識、再確認し、奮起することにより、我々はこの大きな試練を着実に乗り越え、前進していけるだろうと思います。私はそれを強く期待し、また、実際に実現可能であると確信します。そのために、皆さんと共に、自分ができる事は何かを確かめながら一歩、一歩、前へ進んでいきたいと思います。

図:大地震と日本人

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