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うつ病退院後の安静の必要性の説明

うつ病がよくなって退院した後の生活のポイントとしては、やはり、安静が重要でしょう。経験上は、特に退院後1カ月は安静にしたほうがよいと思います。退院後、特に1カ月以内位に無理をすると、また症状が再燃しやすい印象があります。

理由は必ずしも明らかになっていませんが、以下のようなイメージでとらえるとわかりやすいかもしれません。

退院後は心身が家庭内の生活に再適応するためにエネルギーを自然に消費してしまうのかもしれません。ある程度、時間が過ぎれば、「基礎体力」も回復してくるので、無理が効きやすくなるが、再適応のために自然と体力が消耗している時期に無理をしてしまうと病気への抵抗力も減じてしまい、病気がまた頭をもたげてくるようなものかもしれません。

たとえ話で言うと、競泳でプールに飛び込んだときのようなイメージになると思います。「一旦、体(体力の予備力)がズンズン沈むがやがて浮き上がってくる。沈み方がある程度までは問題ないが、限界を越えてプールの底(体力の限界=病気が再燃する限界)についてしまうと怪我(病気の再燃)をしてしまう」、このような感じかもしれません。

退院後、少なくとも1カ月は無理をしない。主婦なら、家事は1日1時間以内に留める、買い物などの外出も2~3時間以内にする、この位にしておいたほうが無難です。

イラスト:うつ病退院後の症状再燃のイメージ

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